「足の裏が痛い…」と訴えるのは“シーバー病”かも⁉

「ねぇ、お母さん…サッカーで走ると足の裏が痛い…」
もしそんな言葉をお子さんから聞いたら、ただの疲れや成長痛と思い込まずに、少し注意が必要です。
シーバー病は幼少期から始まります
小学生から中学生にかけての成長期は、骨や筋肉が急速に発達する大切な時期。
その時期に多いスポーツ障害のひとつが「シーバー病(踵骨骨端症)」です。
これは、太ももやふくらはぎからくる筋肉によりかかとの骨(踵骨)が引っ張られ続けることで炎症を起こし、痛みを感じる状態のこと。
特に、サッカーや陸上、バスケットボールなど運動量の多いお子さんに多く見られます。
最初は「ちょっと痛い」程度だったかかとの違和感が、次第に歩くだけでもつらくなり、ついには運動を休まなければいけないほどに悪化してしまうことも。
だからこそ、早めの対応がとても重要なのです。
シーバー病の特徴的な症状は、「かかとを押すと痛い」「ジャンプやダッシュで痛みが出る」「朝より夕方の方が痛い」など。
最初は足の裏全体に違和感を感じる子も多く、「足の裏が痛い」という訴えから始まるケースも少なくありません。
シーバー病は安静にしていても治りません
ここで気をつけたいのは、単に安静にするだけでは根本的な改善にはつながりにくいということ。
というのも、シーバー病は成長期特有の体のアンバランスや、筋肉の硬さ、フォームの癖などが原因で起こるからです。
整形外科でのレントゲンで骨の異常が見つからないことも多く、「成長痛ですね」と言われ、安静を指示されたまま数か月経過してしまうこともしばしばあります。
しかし、痛みのある中での運動の継続は症状を悪化させるリスクを高めてしまいます。
当院では、シーバー病の症状に対して、かかとだけでなく、ふくらはぎや太もも、骨盤周りなど全身のバランスをチェックし、根本原因からの改善を目指します。
また、再発を防ぐためのストレッチ指導やフォームの見直しなど、成長期の体に合わせたトータルケアを行っており、短期間での症状改善を見込めます。
「練習を休みたくない」「もっと上手くなりたい」
そんなお子さんの想いに応えるためにも、早めのケアが何より大切です。
もし、最近お子さんが足の裏やかかとの痛みを訴えているなら、一度シーバー病の可能性を疑ってみてください。
見過ごされがちな“かかとの痛み”が、お子さんの未来の可能性を狭めてしまわぬように。