ぎっくり腰の不安を感じたら・・・
荷物を持った瞬間に腰にズキッとと痛くなった!そんな経験はありませんか?
ぎっくり腰になったときのよくある質問をまとめてみました。
ぎっくり腰とは?
厚生労働省の統計調査では日本人の約8割以上に一生のうちで、腰痛を経験すると言われています。
そんな腰痛の中でも、急性に起こる腰痛を総称して「ぎっくり腰」といいます。
ぎっくり腰の多くは1週間~10日間ほどで回復されますが、中にはなかなか痛みが取れない、しびれが出てくるといった方もおられますので、お早めに医療機関への受診をお勧めしています。
ぎっくり腰はどうして起こるの?
ぎっくり腰を起こすときは朝起き上がる時に痛めた、荷物を持って痛めた、ちょっと振り返っただけで痛めたなど、いろいろな発症理由があります。
しかし、当院の考える原因として日常生活における姿勢不良や骨盤や身体のバランスの崩れ、冷えやストレス、運動不足による筋肉の緊張などが身体に蓄積したときに起こっています。
ぎっくり腰を起こした時はどうしたらいいの?
ぎっくり腰を起こした時で動けるときは速やかに医療機関を受診ください。また手元にコルセットがあるときは、装着してみるのも応急処置としてはOKです。
動けないときはベッドで安静にお過ごしください。その際にコルセットをお持ちでしたら、コルセットを付けたまま横になってお休みされても結構です。
ぎっくり腰のときは冷やす?温める?
通常は痛めた直後から2日までは冷やす手段をとるのが良いです。冷やす方法として氷のう(ビニール袋に氷水を入れて冷やす)が一番確実に冷えますが、簡単にするなら冷感湿布です。
痛めて3日間以上になるとまだ痛みが残っていたとしても、温めて血行促進をしたほうが回復も早くなります。温める方法は温泉や岩盤浴、カイロ、腹巻が効果的です。
コルセットは筋力を低下させる?
「コルセットを付けると腹筋や背筋の筋力を低下させてしまう」と聞いたことがある方も多いかと思いますが、ぎっくり腰のときは当院では積極的に勧めています。
ぎっくり腰のときは骨盤や背骨のゆがみなどが必ず発生しています。またそれに伴って、腰回りの筋肉が弱って身体を支えきれない状態にもなっていますので、コルセットをすることで腹圧を高め腰の筋肉の代用となって、身体を支えてくれ、楽に動けるようになることが多いです。
ただし、コルセットは骨盤や背骨のゆがみを整えた上で、装着させることがお勧めです。応急処置のときは別ですが、ゆがんだ状態のまま固定してしまうのは、ますます身体のバランスを悪くする要因になります。
ぎっくり腰のときはマッサージしたらいい?
ぎっくり腰は背骨や骨盤などのゆがみに伴って、筋肉が引っ張られてしまっていますので、当院ではまずはゆがみを取ることを先決としています。
ぎっくり腰のときにマッサージを主体とした筋肉調整は下手にすると、動けなくなることがありますので、あまりお勧めはしていません。
ぎっくり腰のときの寝方はありますか?
ぎっくり腰のときに限らず、腰痛のときは仰向けで寝ると足の筋肉が伸びることで、腰に負担がかかります。どうしても仰向きがいいという方は膝下にクッションをいれ、膝を曲げた感じにしてやると腰の負担が軽減します。
当院のお勧めは横向き寝です。向きはどちらでも寝やすい方でOKです。横向き寝にすることで、腹筋がゆるみ腰の緊張も軽減されます。
早く治すにはストレッチや腹筋したらいい?
よく言われる質問ですが、ぎっくり腰を起こす前でしたら、ストレッチで柔軟性を高めたり、腹筋を含めた運動をされることは非常に有用です。
ただ既にぎっくり腰を起こしてしまったときは、ストレッチや腹筋は逆効果になることがあります。
どのくらいからストレッチや運動を始めたらいいかは通院されている医療機関にご相談の上で始めてください。単純に痛みが取れたからといって、安易に運動再開すると繰り返す恐れがあります。
ぎっくり腰はクセになると聞いたのですが?
ぎっくり腰を起こした方で今回初めてした、3~5年ぶりの方もおられれば、中には3ヶ月~半年周期でされているという方もいます。
気をつけたいのは短期間(1年未満)の間に繰り返しぎっくり腰を起こす方です。短期間に繰り返す方は1回1回を自己判断で痛みが取れたといって、治療を中止や運動を再開されていることが多くあります。それにより、身体のバランスが崩れたまま動くので、短期間で繰り返すということが出てきます。
自己判断での治療中止することはぎっくり腰を繰り返す要因になり、きちんと治療完了まで行なうことで、ぎっくり腰は決してクセになるということはありません。