シーバー病を早く治すポイント!
当院には小学生~中学生のスポーツ障害の代表格と言われる踵の痛み『シーバー病』(セーバー)で多くの方が来られています。ここでは実際に施術でやっているポイントとセルフケアのやり方を書いてみました。
シーバー病についてはこちらもご参考ください。
最初に伝えておくと、シーバー病は「病」と書きますが、ウイルス的な病気でも炎症があるものではないので、アイシング、固定や電気、痛み止め薬は必要ありません。
下手にサポーター固定をしてしまうと確実に治りが遅くなるので、早く治すのであれば固定はしないのが経験上鉄則であり、当院では2~4回の施術で治っています。
シーバー病は筋肉のバランスを崩したまま使い続けたことで、かかと(アキレス腱付着部)に過度の負荷が加わり痛みを起こした状態です。
崩れたバランスを整えないと時間をかけて安静や固定をしたとしても一時的に痛みが引くだけで運動すると痛みがぶり返します。
追記:この記事では、シーバーとセーバーと呼び方が二通りある踵痛の症状と、その対策法を書いていますが分かりやすくするため、これ以降では表記をシーバーで統一しています。
ポイント1.大腿筋膜張筋~腸脛靭帯
大腿筋膜張筋~腸脛靭帯は股関節の屈曲や外転筋として働くとされています。一見したら踵とは関係なく見える位置にありますが、けっこう重要で筋肉の下部が脛骨と繋がっており、よく施術ポイントとして触っています。
ここに硬さがあると踵立ちする際の痛みにつながるので、この2つは念入りに柔軟な状態になるように施術を行ないます。
ポイント2.前脛骨筋・長趾伸筋・長母趾伸筋
前脛骨筋・長趾伸筋・長母趾伸筋は足関節を動かすのに重要な筋肉です。
ポイント1で述べた筋肉と同じように踵立ち(背屈)したり、内返しする際に作用する筋肉で、より深くを意識して施術を行ないます。
ポイント3.後脛骨筋・長拇指伸筋
後脛骨筋・長母指屈筋・長短腓骨筋はアキレス腱と一緒に働くとされています。
ふくらはぎ~内くるぶしの後ろ~土踏まず・足趾へ伸びています。
機能としては足関節を伸ばす(底屈)ときに働き、歩行のときには着地の衝撃を身体から逃すのに役に立つとされています。
シーバー病においては上記の筋肉群に過大な負荷がかかっているため、非常に硬くなって伸縮機能不全になっていることが多いのが特徴でしっかりと施術で機能回復を行ないます。
以上、他にも実際の現場において触るところがいくつかありますが、上記で代表的な3点を挙げました。
セルフケアについて
シーバー病になる子は足関節の柔軟性が低下していることが多いです。
かといって子どもはストレッチをたくさん教えても面倒くさくて、なかなかしないことがほとんどです。
ここでは場所を選ばずにシーバー病の改善に有効かつスポーツのパフォーマンスアップにもつながるものをお伝えします。
学校の授業中なんかにも手軽にやれるので机の下でこそっとやってねと言っています(笑)
やり方は簡単です!座った状態で指を曲げる(足の甲や足首を伸ばすイメージで)だけです。
これを20~30秒、できそうなら2,3分でもOK。もし足の指がツル感じなら、ツル手前で止めてもらってもOKです。継続していけばツリにくくなります。
赤い線はポイント2でも挙げている趾伸筋腱のイメージです。この部分を伸ばすことでシーバー病を早く治すのにとても有効です。
また足関節の柔軟性を上げることにもつながり、スポーツ時における走る・ジャンプ動作へのパフォーマンスアップにもなります。
一応、横からのイメージ↓↓しっかり親指が曲がるようにするのがポイントです。
シーバー病を早く治すにはとにかく早期発見・施術が肝心です。お困りの方はお気軽にお問い合わせください。